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梅の季節はいつ?収穫時期や成熟度別の使い方を詳しく解説

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実をおいしく食べられるだけでなく、きれいな花を観賞することもできるなど、梅はさまざまな方法で楽しめるのが魅力です。梅干しや梅酒など日本人の生活に古くから密接に関わっている植物ともいえます。 

桜と同じく春先の名物で、季節の訪れを感じさせてくれる梅ですが、具体的な開花の時期や梅の実の収穫時期を知らないという方もいらっしゃるかもしれません。 

この記事では梅の開花時期や実の収穫時期、成熟度別の使い方などをご紹介します。 

梅の開花時期はいつ?

梅の開花時期はその年の天候や地域、梅の品種などによって異なりますが、同じく春に咲く植物として有名な桜よりも早く、1月下旬~5月上旬頃とされています。品種によってはさらに早く、12月頃に開花する場合もあります。 

一般的な梅の開花時期の目安は以下の通りです。 

沖縄や九州・四国:1月下旬 

関西や関東など:2~3月 

東北:3~4月 

北海道:5月 

日本列島をゆっくりと北上する形で開花が進み、各地にある梅の名所では梅まつりなどのイベントが開催されます。 

梅の花は咲き始めの方がひとつひとつをゆっくり楽しみやすいとされています。地域ごとの開花時期を知っておけば、梅の名所できれいな花を楽しむことができるでしょう。

梅の収穫時期

梅は、収穫した実を梅干しなどにして味わうことができるのも魅力です。産地やその年の天候、品種、梅の熟度、用途によって細かな違いはあるものの、花が咲き終わってから実がなり、実際に収穫するのは6~7月頃になります。気候が温暖な地域だと5月中旬頃に収穫される場合もあります。 

梅が収穫される6~7月頃は、日本では雨が多い「つゆ」の季節です。つゆが「梅雨(ばいう)」と書かれるのは中国が由来で、梅の実がちょうど熟す頃の雨だからといわれています。もともとカビ(黴)が生えやすい時期のため「黴雨(ばいう)」だったものの、読みが同じで季節的にも合っていた「梅」の字が当てられたという説もあります。 

また、日本で梅雨と書いて「つゆ」と読むのは、熟した梅の実が潰える時期なので「潰(つい)ゆ」が転じた、雨の「露」から転じたなど諸説あり、具体的にはよくわかっていないようです。 

熟度で異なる収穫のタイミング

梅の実は青い状態から徐々に黄色く熟していくのが特徴です。それぞれ、どのようなタイミングで収穫されているのでしょうか。 

​​ここでは​、​日本一の梅の収穫量を誇る和歌山県​を例に収穫のタイミングの目安をご紹介します。 

​​​青く硬い状態 

見た目が青く実全体が硬い、熟していない状態の梅は「青梅」と呼ばれます。酸味や風味が強く、食感はカリカリしているのが特徴です。 

​​青梅は、​実が丸みを帯びて、皮がピンと張ってきた6月上旬頃が収穫のタイミングです。実に傷が付く恐れがあるので、手でひとつひとつ収穫するようにしましょう。手で実を包んでねじるようにすると収穫できます。 

また、小梅と呼ばれる実が小さな梅は、5月中旬から下旬にかけて収穫されます。梅の中では最も早く収穫されるので、梅干しや梅酒作りの準備を始める目安にするのも良いでしょう。 

​​​黄色く熟した状態 

6月上旬頃に収穫せずにそのまま残した青梅は、徐々に黄色く熟していきます。黄色く熟した梅は「完熟梅」と呼ばれ、6月​中旬頃から7月上旬あたりにかけて収穫されることが多いです。 

青梅に比べて皮が薄く果肉も柔らかで、甘みやフルーティーな香りを楽しむことができます。 

完全に熟して自然に枝から落ちた梅の実は、「落ち梅」と呼ばれます。自宅に梅の木がある場合は、熟した梅の実が地面に落ちないように落下保護用のネット​を敷いておきましょう。実が傷付くのを防ぐことができます。 

ただし、完熟した落ち梅は傷んでしまったり虫などに食べられてしまうことも考えられるので、早めに収穫することを心がけましょう。 

また、梅の実は収穫後も追熟していくため、すぐに使わない場合は水洗いを済ませてから、冷凍保存を行うのがおすすめです。青梅を追熟する場合は水洗いの後に数時間ほど水にさらしてアク抜きも行います。 

追熟したい場合は、好みの熟成度になるまで冷暗所などで保存しましょう。実が重ならないように、平らに並べるのがポイントです。 

青梅と完熟梅の使い方

梅は生の状態で食べ​ることはなく、梅干しや梅漬け、梅酒、カリカリ梅など、加工して使われることがほとんどです。実の熟成度によって適した使い方や加工方法が変わるので覚えておきましょう。 

ここからは、青梅と完熟梅のおすすめの用途をご紹介します。 

​​​青梅の用途 

実が熟す前の青梅は、酸味や爽やかな香りを楽しむことができます。梅酒や漬け物、甘露煮、カリカリ梅、シロップ漬けなどに使うのがおすすめです。 

下ごしらえ​​の手間はかかりますが、梅ジャム​にして楽しむのも良いでしょう。 

青梅の実を使用する場合は、事前に下処理を行う​必要があります​​ ​。水洗いをしてから水に数時間浸けてアク抜きを行い、水気をしっかり拭き取ってからヘタを爪楊枝や竹串などで取っておきましょう。 

傷んでいるものがある場合はこの時点で取り除いておくことも大切です。下処理を終えたら、お好みの方法で加工して楽しむことができます。 

​​​完熟梅の用途 

黄色く熟した完熟梅は、青梅に比べて甘みやフルーティーな香りがあり、紫蘇の色味も染み込みやすいので、梅干しや梅漬け、梅ジュースといった用途に使うのがおすすめです。程良い甘さを持つ完熟梅を原料にすることで、おいしく作ることができます。 

熟し過ぎていない適度な熟度の梅は、梅シロップや梅味噌、梅ジャムなどに使うのもおすすめです。 

完熟梅の場合も青梅と同じく下処理を済ませてから加工を行いましょう。ただし、アク抜きを行う必要はありません。 

また、青梅と完熟梅の用途はあくまでも目安です。青梅から梅干しを作ったり、完熟梅で梅酒を作ったりすることもできます。​     ​​フルーティーな​梅酒を楽しみたい場合は熟した梅の実を使うなど、好みに合わせて熟成度の異なる梅を使い分けてみるのも良いでしょう。 

未熟な梅には注意

成熟が進んでいない未熟な梅には、アミグダリン(青酸配糖体)という物質が含まれています。食べると頭痛やめまい、けいれん、下痢といった​中毒​症状を引き起こす恐れがあるので注意が必要です。 

梅干しや梅酒などに加工したものや、完熟した梅では中毒の心配は​ありませんが、未熟な青梅を生のまま食べるのは避けてください。 

開花時期や収穫時期を知って梅をより楽しもう

梅は、桜と並んで春の訪れを告げてくれる植物の一種です。花だけではなく、実も梅干しや梅酒などさまざまな用途で使うことができます。 

梅の開花時期や収穫時期を知っておけば、より梅を​余すことなく​楽しめるようになるでしょう。 

具体的な開花時期や収穫時期は梅の品種や地域、天候などに左右されるものの、流れとしては花の見頃が終わってしばらくしてから実の収穫が始まります。梅の花見を楽しんだ後は梅の実もおいしく味わってみてはいかがでしょうか。 

梅酒や梅干しなどで梅の実も楽しめば梅という植物を余すことなく楽しめるようになります。 

 

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