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おいしい梅シロップの作り方とは?必要な材料や保存方法をご紹介

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梅シロップ(梅ジュース)は、自宅でも簡単に作ることができる梅を使ったシロップです。さまざまな楽しみ方ができるので、小さな子どもがいるというご家庭は、アルコールが含まれる梅酒ではなく、梅シロップを作るのがおすすめです。しかし、どうやって作ったり保存したりすれば良いのかわからない、という方も多いのではないでしょうか。 

ここでは、梅シロップの作り方や正しい保存方法、使い方などをご紹介します。

梅シロップ作りに必要な材料

梅シロップ作りに変わった材料や調理器具は必要なく、身近なものを使って簡単に作ることができます。梅シロップ作りに必要な材料やアイテムは、以下の通りです。 

【青梅】 

発酵の心配が少ない青梅を使用することがおすすめです。青梅とは、熟す前に収穫された青くかたい梅のことです。独特の爽やかな香りと酸味があり、梅酒や梅シロップ、甘露煮、カリカリ梅などを作る際に使われます。梅シロップに使う場合は、傷が少なく、形もキレイで大きい青梅を選びましょう。分量は用途にもよりますが、作り置きして長く楽しむ場合は、1kg程用意してください。 

【氷砂糖】 

梅と同量の砂糖を使用するのが基本です。甘さを控えめにしたい場合は、梅1kgに対して700~800g程度が目安となります。 

氷砂糖ではなく、上白糖や三温糖、グラニュー糖などを使っても問題ありません。使用する砂糖によって梅シロップの味が異なるので、比べてみるのもおすすめです。 

【フタを密閉できる保存瓶】 

保存瓶は、事前にアルコールや熱湯などで消毒を行うため、酸やアルコール、熱に強いものがおすすめです。梅を1kg 漬ける場合は、容量は3~4Lのもので、しっかり密閉できるフタ付きのものを選びましょう。 

【竹串】 

青梅のヘタを取るために使います。梅の酸で金属を傷つける恐れがあるため、金属製のものは使わないように注意してください。 

梅シロップの作り方

ここからは、梅シロップの作り方の手順とコツをご紹介します。手順とコツさえ押さえれば簡単に作ることができるので、ぜひチャレンジしてみてください。 

1.容器を消毒する 

梅シロップを長期間保存するためには、容器を消毒することが大切です。 

まず、容器をしっかりと洗って乾燥させます。水気が残っているとカビが発生しやすくなるので注意が必要です。 

容器が乾燥したら、雑菌やカビの発生を防ぐために、アルコールスプレーや焼酎(ホワイトリカーでも可)、熱湯などで消毒を行います。容器だけでなく、使用する道具はすべて消毒を行っておきましょう。 

ガラス瓶を熱湯で消毒する場合は、破損を防ぐためにぬるま湯を回し入れて、温めてから熱湯を入れるのがポイントです。 

2.梅の下処理を行う 

使用する道具の消毒が終わったら、青梅を流水できれいに洗います。実に傷をつけないように、手で優しくなでるように洗うのがポイントです。大きな傷がついている梅は、この段階で取り除いてください。 

洗い終わったら1時間ほど水に浸けてアクを抜きます。 

アク抜きを終えたら、焼酎やアルコールを吹きかけ、その後水気をキッチンペーパーなどで丁寧に拭き取り、梅のヘタを竹串や爪楊枝などで取り除きます。ヘタが残っているとえぐみが出る場合もあるため、しっかり取り除きましょう。 

3.梅を容器に入れていく 

下処理を済ませたら、青梅、砂糖の順で交互に容器の中に入れていきます。青梅を容器の底に潰れないように優しく敷き詰め、その上に砂糖をのせていく形です。 

そして、砂糖の上に再度青梅を敷き詰め、さらに砂糖を上にのせます。最後は、砂糖でフタをするように敷き詰めてください。砂糖を上に敷き詰める形で入れ終わることで、梅のエキスを早く抽出できるようになります。 

4.冷暗所で保管する 

梅と砂糖を入れ終えたら容器のフタを閉め、温度変化が小さい冷暗所で保存します。温度が高い場所に置くと発酵が進んでしまうので注意が必要です。 

また、砂糖が溶けるまでに時間がかかると発酵しやすくなります。砂糖が溶けやすくなるよう、1日に数回、容器をゆするのがコツです。 

順調に抽出が進めば、1週間~10日ほどで梅シロップが出てきます。 

5.アクを取って完成 

梅の表面にシワが寄ったら、エキスの抽出が終わった合図です。長期間保存する場合は、瓶ごと湯煎したり、梅を容器から取り出してシロップを鍋に移し入れ、弱火で沸騰しないように加熱してアクを取り除きます。 
アク抜き後、冷まして保存容器に入れたら梅シロップの完成です。 

梅シロップの保存方法

手作りの梅シロップは、雑菌やカビが繁殖しやすいので保存する際は注意が必要です。直射日光が当たらず、湿気の少ない冷暗所で保存しましょう。温度や湿度が一定に保たれている、冷蔵庫に入れて保存するのがおすすめです。 

加熱殺菌したものなら、きちんと密閉していれば1年程度は保存できるとされています。開封したものは長持ちせず発酵する恐れもあるので、早めに使い切るようにしましょう。

梅シロップ作りのポイント

梅シロップ作りは、ポイントを押さえることで仕上がりを早くしたり、発酵しても対処したりできるようになります。 

シロップ作りの際に覚えておきたいポイントをご紹介します。 

仕上がりを早くする方法 

梅シロップを作る際は、あらかじめ冷凍しておいた梅を使うのもおすすめです。冷凍することで梅の組織が壊れるため、エキスが通常よりも出やすくなり、発酵する可能性を減らせます。季節を問わずに梅シロップを作れる点もメリットです。 

また、冷凍するのではなく、フォークなどで梅に少し穴を開けておいても、早く仕上げることができます。 

発酵してしまったらどうする? 

梅シロップを作っている最中に発酵が進んでしまうことも考えられます。発酵していると、以下のようなサインが見られるので注意が必要です。 

【発酵している梅シロップの特徴】 

・白い泡が出ている 

・梅が膨らんでいる 

・アルコールのにおいがする 

浸けてから数日で発酵が進んでしまった場合は、シロップだけ鍋に移して、弱火に掛けながらアクを取り除きましょう。梅は洗い直し、焼酎を浸したガーゼでふき取り、その後、シロップを冷やしてから梅を入れ直し、再度保管します。 

梅シロップの楽しみ方 

梅シロップは、さまざまな楽しみ方ができる便利なシロップです。水やソーダで割ってジュースにしたり、お酒に加えてカクテルにしたりするだけではなく、原液のままならかき氷のシロップにもできます。 

ゼラチンを加えてゼリーにしたり、酢の物に加えたりするのもおすすめです。さまざまなアレンジ方法で、梅シロップを楽しんでみてはいかがでしょうか。 

余った梅も有効活用しよう

梅シロップ作りで使った梅の実も、捨てるのではなく有効活用しましょう。種を取り除いた実を砂糖と煮詰めて梅ジャムにしたり、そのまま食べたりするなど、余すことなく使うことができます。余った梅でさまざまなアレンジ料理を楽しんでみてください。 

梅シロップを作って年中楽しもう 

梅シロップは、ジュースにしたりかき氷のシロップにしたりするだけでなく、デザートや料理にも使える便利なアイテムです。夏はもちろん、年間通してさまざまな方法で楽しむことができます。今回ご紹介した内容を参考に、ご家庭で梅シロップ作りにチャレンジしてみてはいかがでしょうか。 

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